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自分の納得出来る生き方、在り方を求めて思索し続け、省察と観察を続ける日々の雑感、随想を綴ります。
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今回の移転では、特に塾の部外者でおかしな人が、まあ次々と登場する。
その人達に共通しているのは、自分の都合しか頭に無く、自分の都合で恥ずかしげも無く簡単に話を変える、という事だ。

それにしても、ここまで固まって現れるのは珍しいにしても、世の中にこういう風潮―利己的な御都合主義が罷り通る風潮―が在る事を感じるようになってから久しい。
世の中にそういう風潮が現れたのはいつ頃だろう、と考えてみると、私の脳裏には一つの年が浮かび上がる。

1997年。


その年、私は、東京の中野区と杉並区の境目辺りで、他人が経営していた塾を継承して、個人塾を経営していた。
世の中が何かおかしい、と感じたのは、そう大きくない一つの出来事からだった。

当時の塾の近くの交差点で歩行者信号が青に変わるのを待っていた所、その道と直交する道でもトラックが信号を渡らずに停まった。
私は思わず交差点の信号を見渡したが、そのトラックの進行方向の自動車信号は当然青だった。
「妙だな。」と思っている内に私の進行方向の歩行者信号が青になったので渡ろうとすると、何とそのトラックも走り始めたのだ。
私が驚いて止まり、トラックの運転席を見上げると、疲れ切った真っ青の顔の運転手が、慌てふためくのが見えた。
トラックはそのまま走り去ったが、私は、怒ると言うよりは、運転手を気の毒に感じた。
完全に私の想像だが、その運転手はきっと過労状態なのだろう、と思った。
それは、私にとっては、その頃、人々の心が荒み始め、中には既得権者の利己心によって虐げられるのを余儀無くされている人々も居て、世の中が何か歪(いびつ)に不気味になり始めていた事を象徴する出来事だった。

1997年の主な事件を時系列で挙げてみる。 東電OL殺人事件、神戸連続児童殺傷事件(酒鬼薔薇聖斗事件)、ダイアナ元イギリス皇太子妃事故死、と異様な事件が続いた年。
特に、神戸連続児童殺傷事件(酒鬼薔薇聖斗事件)については、塾の当時の生徒が「14歳というだけで白い目で見られる。」と言っていたのが忘れられない。
そんな年が、北海道拓殖銀行と山一證券の破綻と共に暮れていった。
その時の、テレビ等の暗い雰囲気を覚えている。
失われた10年」とも呼ばれた不景気の時代を象徴するような暗さだった、と思う。

思うに、あの年―1997年―、日本の多くの人々は、不安を抱くようになり、自分の財産や権利を失わないようにする事に、形振り構わず血眼になり始めたのではないだろうか。
あれからもう17年が過ぎた。
人々は、「利己的な御都合主義が罷り通る風潮」に、すっかり慣れてしまったのかも知れない。


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粟谷 聡
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在野の思索家です。家塾粟谷塾を経営しながら、自分の納得出来る生き方、在り方を模索しています。
粟谷塾のブログ「粟谷塾の夜話」も随時更新中です。
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