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自分の納得出来る生き方、在り方を求めて思索し続け、省察と観察を続ける日々の雑感、随想を綴ります。
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※【注意!】上記画像のリンク先には、凄惨な遺体画像も掲載されています。
※画像出所:Libyan Dictator Muammar Gaddafi is Dead - Jewlicious THE Jewish Blog

事勿れ主義、現実逃避が浸透し、しかもその結果が極端過ぎて辟易し唾棄しており、粟谷塾をこれと訣別した塾にする事を改めて心に誓った、と云う話を、「粟谷塾の夜話」に続けて2度も書きました。
ですから、この話題はもう止めにしたい気持ちも有ったのですが、偶然にも、見過ごせない動画に出合ったので、敢えてもう一記事、今度はこちらのブログに書く事にしました。

その動画とは、2008年3月29日~30日にシリアのダマスカスで開催された第26回アラブ連盟首脳会議2008 Arab League summitでの、当時のリビア最高指導者、故ムアンマル・アル=カッザーフィー(カダフィ大佐)氏の演説の動画です。
その動画の中で、カダフィ氏は、同じアラブ連盟に属する主権国家であるイラクの、完全に合法的な国家元首であるサッダーム・フセイン大統領が、不当にもアメリカ軍によって捕らえられ絞首刑にされたのを見れば、次にはこのアラブ連盟首脳会議に集まっている自分達の中の誰かがアメリカ軍によって絞首刑にされても不思議ではない、と警告しています。
この警告に対して、アラブ連盟の他の首脳達は、他人事のように笑い、部外者気取り、傍観者気取りで、事勿れ主義の姿勢を決め込んでいます。


カダフィ アラブ諸国へ警戒を呼びかける - YouTube

【第26回アラブ連盟首脳会議(2008年3月29日~30日、シリア:ダマスカス)での
カダフィ氏と他のアラブ諸国首脳達の様子】
※画像出所:

ご承知の通り、報道によると、この時から約3年半後の2011年10月20日、カダフィ氏は、2011年リビア内戦(リビア戦争)の末に、アラブ連盟の仲間の事勿れ主義者達からの支援を得られないまま、アメリカ軍を中心とするNATO(北大西洋条約機構)軍の大規模な支援を得た反政府軍兵士達に嬲(なぶ)り殺されました。
カダフィ氏が殺害される直前の凄惨な映像は、日本でも放送されたようです。


リビア カダフィ大佐死亡 最後の映像・肉声 - YouTube

このように、事勿れ主義、現実逃避が浸透し、しかもその結果が極端過ぎる、と云うのは、この頃の世界の一つの特徴でもあるようです。

★★★

2011年リビア内戦(リビア戦争)カダフィ氏の殺害に関しては、世界中の大手メディアが付和雷同して反カダフィ的な報道をしたようです。
先の「リビア カダフィ大佐死亡 最後の映像・肉声 - YouTube」と題する動画でも、最後に、「リビアは漸く真の自由に向け動き始めています。」と、具体性が無いのに反カダフィを是とする価値判断を含んだナレーションが付けられています。

しかし、付和雷同する世界に在って、勇敢にも大きな勢力に迎合しない人達がその立場を表明しているのは、興味深い事です。


例えば、イギリスのまだ若い女性ジャーナリスト、リジー・フェランLizzie Phelan氏。
彼女は、以下の動画で、大手メディアの反カダフィ的な報道の幾つかに証拠が無く、他方で親カダフィ的な事実が大手メディアで報道されなかった事、また、彼女自身が目撃した事柄に基づいて、2011年リビア内戦(リビア戦争)の実態は内戦と言うよりはNATO(北大西洋条約機構)軍による一方的な侵略だった、とする見解を、涙ながらに証言しています。


リビア戦争 現地記者の証言 帝国のプロパガンダ - YouTube
※2011年10月04日、イギリス、オックスフォードのオックスフォード・タウン・ホールでの証言、との事。

或いは、2011年03月16日、フランス、パリで行なわれた、と云うアフリカ人労働者連盟主催のカダフィ氏支持デモ参加者、コンゴ出身のエチエンヌ・ロパロンディウラ氏とフェリス・ポセル氏。
彼らは、以下の動画で、自分達が、カダフィ氏を世界の厄介者扱いした大手メディアの報道とは異なり、カダフィ氏にアフリカの希望を託した多くのアフリカ人達の内の一人である事を表明しています。


「アフリカの指導者」カダフィを支持する人々 - YouTube


また或いは、元リビア駐箚(ちゅうさつ)フランス共和国特命全権大使(駐リビアフランス大使)クリスチアン・グレフChristian Graeff氏。
彼は、以下の動画で、「NATO(北大西洋条約機構)はいつから国家元首を殺すようになったのか?」と問い掛け、NATO(北大西洋条約機構)によるカダフィ氏の殺害は「政治的暗殺」で戦争犯罪に当たる、と「論争的」な意見を述べています。


NATOリビア戦争 カダフィの死は政治的暗殺 元フランス大使 - YouTube


更には、パリのアラブ世界研究所前でのインタビューに、ウィットに富んだ表現で答えている、名前が紹介されていない在仏リビア人(またはリビア系フランス人)男性。
彼もまた、以下の動画で、カダフィ氏が「アフリカと大多数のリビア人にとって英雄」だった事を証言し、更に、反政府勢力と国民評議会による支配が如何に「自由」か、そして、カダフィ氏がNATO(北大西洋条約機構)軍からガス爆弾で攻撃された為に、上記「リビア カダフィ大佐死亡 最後の映像・肉声 - YouTube」等の動画で目が見えず痛みも感じない状態になっていたらしい事、等々を証言しています。


カダフィ死後のリビア 在仏リビア人証言2011年11月10日 - YouTube

2011年11月12日、ニコラ・サルコジ大統領に反カダフィ側を支持するように進言した事で知られるフランスの哲学者、ベルナール=アンリ・レヴィ氏を公開テレビ番組で敢然と追及したフランスの女性ジャーナリスト、オドレイ・ピュルヴァルAudrey Pulvar氏。
以下の動画を観ると、フランスでは、フランス政府とイギリス政府とアメリカ政府が国際法を踏み越えて、反カダフィ政権側に肩入れし、勝たせた、と云う事は、議論のどの立場の人にも、最早異論の無い事実として認められているようです。


自称リビア解放者の傲慢・偽善・反イスラム - YouTube

2011年08月22日、リビア、トリポリのリクソスホテルRixos Al Nasr Tripoliからの生中継で、NATO系メディアから脅迫されている事を伝えた、カナダ人ジャーナリスト、マフディ・ダリウス・ナゼムロアヤMahdi Darius Nazemroaya氏。
彼は、以下の動画で、偽記者達に見付かれば殺されかねない極めて危険な状況に在りながら、検閲に従わずに報道しようとする記者達の命が危険に晒されている事や、CNNやアルジャジーラ等NATO系メディアの報道が嘘である事を伝えています。
果たしてこの人は今も生きているのか、と心配になりましたが、ご健在のようです。


リビアCNN偽記者「アルカイダのことを言うな」 2011年8月22日トリポリ - YouTube


上の動画のマフディ・ダリウス・ナゼムロアヤMahdi Darius Nazemroaya氏と共にトリポリのリクソスホテルRixos Al Nasr Tripoliに居たらしい(06月23日にトリポリ入りした模様)、NPO「レッゾー・ヴォルテールRéseau Voltaire(ヴォルテール・ネットワークVoltaire Network)」創立者、ティエリー・メイサンThierry Meyssan氏。
動画の部屋はトリポリのリクソスホテルRixos Al Nasr Tripoliの部屋なのかも知れません。
そう云う状況下に在りながら、2011年08月10日時点までの2011年リビア内戦(リビア戦争)の経緯と背景について、大手メディアの報道とは違う内容を、非常に分かり易く纏めて、穏やかに冷静に説明してくれています。


リビア戦争の実態 2011年8月10日チエリ・メッサン - YouTube


インディペンデント・メディアWe Are Change」の若き創立者、ルーク・ラドコフスキーLuke Rudkowski氏。
上の動画でも示唆されていましたが、2011年リビア内戦(リビア戦争)NATO(北大西洋条約機構)軍の将校がアル=カーイダの兵士を率いていた、との報告も在るようです。
ルーク・ラドコフスキー氏は、以下の動画で、その事について、アメリカのヒラリー・クリントン氏(2013年02月01日まで国務長官)の記者会見に出向いて直接質問しています。


ヒラリー・クリントンと対決 なぜシリアとリビアでアルカイダを支援したんですか? - YouTube


ロシア連邦首相(当時)ウラジーミル・ウラジーミロヴィチ・プーチン氏。
ロシアのプーチン首相(当時)は、以下の動画(日本語字幕)で、次のようにNATO(北大西洋条約機構)軍に対する怒りを露わにしています。
多国籍軍は最初、カダフィを殺害することが彼らの目的ではないと言っていました。
それでは、なぜ彼の宮殿を爆撃するのですか?
将校達はいま、カダフィの除去が彼らの真の目的だったと明言しています。
リビアで起こっていることは、市民を守るという名目で行われています。
しかし、リビア領土を爆撃すると、その同じ平和主義者のリビア市民が死ぬのです。
論理はどこにあるのですか。
道徳はどこにあるのですか。
どこにもありません。

ロシア首相プ-チン NATOリビア爆撃批判 - YouTube


2011年10月20日、カダフィ氏が殺害された当日、カダフィ氏との個人的な対話を打ち明けたベネズエラ・ボリバル共和国大統領ウゴ・チャベス氏。
人々は私に「彼らはカダフィを確実に殺す。」と言っていました。
カダフィは私に「チャベス。死ななければならない。」と言ったことがあります。
それで、不幸なことにカダフィの死は確証されました。
彼らはカダフィを暗殺しました。

チャベス NATOによるカダフィ殺害は生命への侵害 - YouTube

尚、報道によると、これより前の2011年06月10日に癌性腫瘍の緊急摘出手術を受ける等、健康状態が悪化していたチャベス氏は、この動画の会見の約1年半後、2013年03月05日に亡くなりました。


リビアとも関係が深いらしいフランスの国際弁護士(渉外弁護士)、マルセル・セッカルディMarcel Ceccaldi氏。
彼は、以下の動画で、2011年08月24日にBBCが、反カダフィ派の国民評議会を支持するデモがトリポリの“緑の広場(殉教者広場)”で行なわれている、と報道したのは、実際には、インドのどこかで行なわれたデモの映像だった事(*1)(*2)、2011年02月17日にアルジャジーラが、ベンガジで行なわれた反カダフィ派のデモに対してカダフィ政権のリビア軍が発砲した、と報道したのは、実際には、カダフィ政権支持のデモに何者かが発砲したのだった事(*3)、2011年06月17日にCNNが、カダフィ政権側による強姦の場面として報道したのは、実際には、アラブ系ポルノ映画の一部だった事(*4)(*5)、等々をNATO(北大西洋条約機構)諸国によるプロパガンダとして指摘しています。

リビア国家の弁護士がNATOプロパガンダ戦争を弾劾する - YouTube


元欧州連合軍最高司令官(元NATO軍最高司令官、1997年07月11日~2000年05月03日)でもある、アメリカ合衆国陸軍大将ウェズリー・クラークWesley Clark氏。
彼は、以下の動画で、2001年09月11日のアメリカ同時多発テロ事件から約10日後に、アメリカ合衆国政府がイラクに宣戦する決定をした事を告げられた事、更にその数週間後には、イラク、シリア、レバノン、リビア、ソマリア、スーダン、イランの7ヶ国を征服する計画を立てた事を告げられた事を暴露しています。


リビア攻撃は2001年から計画されていた - YouTube

こう云う話を聞くと、アメリカ同時多発テロ事件陰謀説も在り得る話、と云う感じがしてきます。

そして、これらの動画を撮影したり作成したり公開したりした人達もまた、付和雷同の事勿れ主義に背を向けた人達です。
各国の政府とメディアが稚拙なまでに厚かましく付和雷同の事勿れ主義、日和見主義を決め込む世界になったとは言え、未だ尚このように勇敢に流れに逆らっている人達が居るのを知るのは、希望を感じさせてくれます。

それにしても、私の関心は、世界にではなく、我が粟谷塾とここ横須賀市北下浦地区に在ります。
今までに私が見聞きしてきた事から言えば、付和雷同の事勿れ主義の根深い地区だ、と言わざるを得ません。
北下浦地区は、横須賀市推計人口(平成26年10月01日現在)によると、人口35276人、世帯数14011世帯だそうですが、付和雷同の事勿れ主義に背を向ける事の出来る人は果たしてどの位居るのでしょうか?
世界には、目立たないとは言え、上に挙げたように何人も居られましたから、希望を持ちたい所です。

How long can the world look away from the visible familiar infernos?

参考ページ

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粟谷 聡
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男性
誕生日:
1971/09/03
職業:
粟谷塾塾長
趣味:
他の誰でもない私自身の人生
自己紹介:
在野の思索家です。家塾粟谷塾を経営しながら、自分の納得出来る生き方、在り方を模索しています。
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