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自分の納得出来る生き方、在り方を求めて思索し続け、省察と観察を続ける日々の雑感、随想を綴ります。
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前回の記事に書いたもう一人の無礼者、横須賀市福祉事務所の職員について書きます。

私は、今まで、公的な扶助については生活保護しか知らなかったのですが、最近、他にも色々公的扶助制度が在るらしい事を知りました。
そこで、本格的に家塾(個人塾)を再開したばかりでまだ軌道に乗っていない今、利用させてもらえる物が在れば利用させてもらいたい、と思い、どんな公的扶助が在るのかを聞く為に横須賀市役所に行ったのでした。

座って待っているように言われたので待っていると、一人の職員が近付いてきて、「どう云った御相談ですか?」と尋ねてきました。
私は、「公的扶助について全般的に伺いたい。」と答えました。
その職員に案内されてカウンター席に着くと、その職員は、「初めに全般的なお話をします。その後、御希望であれば、貴方の事情に応じて具体的な話をします。」と言いました。
私がそれを承諾すると、その職員は、生活保護の概要から説明し始めました。

ところが、彼が「全般的なお話」と言った「お話」は、それだけで終わりました。
生活保護の概要、つまり、生活保護について誰でも知っていそうな事だけ話したら、「全般的な話はこれで終わりです。この先の話に進みたければ、これを書いてください。」と言って、個人の生活に立ち入った事を書かせる目的の何やら黄色い紙を差し出してきたのです。
私が元々尋ねた、生活保護以外の公的扶助の話は一つも出てきませんでした。
どうやら彼は、私が「公的扶助について全般的に聞きたい。」と言ったのを分かったような振りをしながら、私を、生活保護を要求しに来た人だ、と決め付けて話をしていたようです。

そこで、私は、「生活保護の他にはどう云う公的扶助制度が在るのですか?」と尋ねました。
すると、その職員は、「詳しい事を書かなければ言えません。」と答えました。
その黄色い紙を見ると、普通は他人には言わないような個人的な生活状況の事を、根掘り葉掘り尋ねて書かせる内容になっています。
そこで、私は、「この書類は役所で保管する、と云う事ですが、何年間保管するのですか?」と尋ねました。
すると、その職員は、突然居直り、居丈高に宣告するように、「そう云う事を訊くなら御相談は受け付けられません。信頼関係です。」と言いました。
びっくりしました。
噴飯物の「信頼関係」です。
「信頼関係」と言いながら、実際は、こちらが何の根拠も与えられずに一方的に信頼を要求され、向こうはこちらを品定めしようとしているのです。
それのどこが「信頼関係」なのか、と思いました。
丸で悪徳商法のようです。

更に、その職員は、「週に5日、フルタイムで働く正社員で、月給20万円、と云うようなのを探しても有りませんよ。」と訳知り顔で言いました。
私は、「今時、本気で求職している人ならば、誰がそんな求人が在ると思うのか。」と呆れました。
この職員は、それ程浮世離れした感覚で、日々相談に訪れた人に物を言っている訳です。
時代錯誤も甚だしいし、こう云う仕事をしているのなら、ちょっと外に目を向ければ直ぐに分かる事なのに、そういう小さな努力も怠っているのです。
更に踏み込んだ事を言えば、30代後半にもなると、自分の専門の業種の場合は―少なくとも塾業界の場合は―、「週に5日、フルタイムで働く正社員で、月給20万円、と云うような」求人が在れば、アルバイトの求人よりも採用される確率は高い、と云うのが私の経験上の観察です。
ただし、そう云う求人―学習塾で言えば教室長やエリア長の求人―は数が少ないです。
しかも、私は、この話の初めに訊かれて、自分で塾を開いたばかりで他塾でも講師をしている、と答えていたので、それをちゃんと聞いていれば、私が「週に5日、フルタイム」で他の職に就ける状況ではない事は分かる筈です。
つまり、この職員は、自分から尋ねておきながら、私の答えは聞いていなかった、と云う訳です。

私の答えを聞いていなかった、と言えば、この職員は、その問答の後にも拘らず、私がその日も他塾で授業が有ったのでスーツを着ていた所為か、私が「この後は仕事です。」と言うと、「面接ですか?」と言いました。
呆れて物が言えませんでした。

私は、この職員と話をしていても埒が明かない、と思い、「公的扶助や公的貸付制度について書いてある資料は有りませんか?」と尋ねました。
「公的貸付制度」と云う言葉は、彼が広げた生活保護の概要を説明した紙の中に書いてあったので、それを使いました。
向こうの言葉を使ってやらなければ、日本語の意味も分からないのだろう、と思ったからです。
私がそう訊くと、この職員は、一枚の紙を取り出してきましたが、説明しないと気が済まないのか、止せば良いのにその紙を開いて説明し出しました。
ところが、その説明によると、そこ(横須賀市福祉事務所)が管轄しているのは、「住宅手当」と云う物だけで、他はハローワークや社会福祉協議会の管轄だ、と云う事でした。
実は、この職員は、その少し前の話で、私の状況に合う公的扶助は、自分が思い付く限りでは「住宅手当」だけだ、と言っていたのです。
「思い付く限り」も何も、彼が扱えるのが「住宅手当」だけなのでした。

ここ数年、生活保護等の公的な支援を断られた後貧困の中で餓死した人のニュースや、その一方で、生活保護を受けて贅沢している人のニュースを、しょっちゅう聞くようになりました。
こうしたニュースを見聞きすると、公的な支援を与えられる人と与えられない人の選別に、非常に疑問を感じます。
しかし、横須賀市福祉事務所のこの職員のような人がそれを決めているのであれば、そう云う事が起きるのも何ら不思議ではありません。
この職員は、相談者の話を聞く振りをしながら全く聞かず、自分が相手をしている人達の世界の現状を知ろうともせずに、自分の浮世離れした決め付けで話し、それを一方的独善的に正当化して相談者に押し付けているのです。
しかも、自分のその独善を押し通す為には、悪徳商法紛いの遣り方さえ厭わないのです。
こんな輩から、現実に調和したまともな判断が出てくる訳が有りません。

福祉事務所に相談に来る人の中には、私などより遥かに切実な状況に在る人も居るだろう、と思います。
今日明日の生活も知れないような人、住む家すら無い程困窮し絶望の淵に在るような人も多いだろう、と思います。
そんな人達は、藁にも縋る思いで遣ってきた福祉事務所で、こんな理不尽で無礼な待遇を受ければ、腸(はらわた)が煮え繰り返り、憤懣遣る方無い思いになるだろう、と思います。
この職員のしょーもない自己満足、自己正当化の為に、相談者は今夜も凍える思いで絶望しながら路上で寝なければならないかも知れないのです。
率直に言って、許し難い事だ、と思います。

更に、彼が人を舐めているのは、彼がそんな仕方で与えるかどうか(貸し付けるかどうか)を決めているお金は、市民から集めている税金だ、と云う事です。
私自身は、現代の税金も結局は年貢と同じ物だ、と思っているので、その使われ方にどうこう思う事は無いのですが―まあ、納めている金額も少ないですが―、少なくとも現代社会の建前としては、税金は公共の利益に資する使い方をするように自治体や政府に委ねられたお金の筈です。
要するに、税金は納めた市民の物だ、と云うのが現代社会の在り方の筈です。
それをこう云う仕方で使う、と云うのは、市民を侮る行為だ、と思います。

実は、私が横須賀市の職員から不快な目に遭わされたのは、これが初めてです。
普段は行政センターやコミュニティセンターを利用していますが、そこで出会う職員は、むしろ、謙虚で気遣いを示してもくださる良い方ばかりです。
その横須賀市ですらこんな職員に出会う、と云う事は、他の市区町村は推して知るべしだ、と思います。
実際、以前住んでいたさいたま市中央区では、出会う職員の多くはもっと悪質で無礼でした。
その事を考えると、今ここに書いたような事やもっと酷い事は、日本中で日常茶飯事なのだろう、と思います。


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